↑「世界に溢れる苦悩を、包み込めたらと」
30.2 × 30.2cm キャンバス(綿布)に油彩 2025年制作
↑「世界に溢れる苦悩を、包み込めたらと2」
30.2 × 30.2cm キャンバス(綿布)に油彩 2025年制作
大河原愛展「鼓膜に残る静寂を優しさに変えるすべについてII」
会期:2025年 11月26日(水) 〜 12月15日(月) おかげさまで30点以上が売約となりました。
会場:日本橋髙島屋 美術画廊 X
時間:10:30~19:30 (最終日も19:30まで)
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巡回会期:2025年 12月24日(水) ~ 2026年 1月5日(月)
会場:髙島屋大阪店 ギャラリーNEXT
時間:10:00~20:00(最終日も20:00まで)
所在地:大阪市中央区難波5丁目1番5号髙島屋大阪店6F
アクセス:https://www.takashimaya.co.jp/osaka/access/
プレスリリース
大河原愛展「鼓膜に残る静寂を優しさに変えるすべについてII」を、日本橋髙島屋美術画廊X にて2025年11月26日(水)〜2025年12月15日(月)の期間に、大阪髙島屋ギャラリーNEXTにて 2025年12月24日(水)〜2026年1月5日(月)に開催いたします。
2008年頃のNY滞在中に、NYのコンテンポラリーアートの影響を受け、日本画からコンテンポラリーアートへ転向した大河原愛。
これまで、心の傷などをテーマに人物や人体を独自の世界観で表現してきた大河原愛は、今回の個展では、目を瞑り祈りながら発光しているかのような人物の横顔、人の存在の痕跡を思わせるフォルムの布を描いた絵など、これまで取り組んできた絵画表現をさらに深化させています。
2024年から描き始めた動物をモチーフにした作品も、日本画を学んだ影響を思わせるストロークが用いられたり、さらに大胆な色や表現の展開が見られるようになりました。
今回の個展では、動物を描いた新作油彩に加え、エンコースティック技法で織りなす抽象表現に添えて人物が描かれた油彩、そして戦前の古びた写真を用いたコラージュ、版画に似た特殊技法を用いて作られた紙の上に描かれたパステル画など、多様なメディアを使った平面絵画、25点余りを展示いたします。
【作家ステートメント】
機能不全の家庭で育った過去の記憶の影響で、長い間気持ちが沈みやすくなることを体験した私は、心の傷とは、そして記憶とは何かを考え続けてきました。生きづらさを感じやすい現代において、個の存在に焦点を当てながら、精神の光と闇、そして心の傷・記憶を主なテーマに制作しています。
2024年からスタートした動物のシリーズは、生きづらさを抱える人の姿と動物とが重なって感じられたことより描き始めました。ここで描かれている動物たちはすべて現代に生きる人の姿をイメージしながら描いたものです。
私は、生きづらさを抱えやすい、この現代に生きる人々が持っている痛みや繊細さのようなものに、光を当てたいのです。
↑「静けさの内に留まる羊はいかにして温もりを手に入れたか 25」 30.2 × 30.2cm キャンバス(綿布)に油彩 2025年制作
大河原 愛 (おおかわらあい ・Ai Ohkawara)
2004年 武蔵野美術大学大学院 造形研究科 日本画コース修了。07〜 08年にかけてニューヨークに滞在。フランシス・ベーコンやエゴン・シーレなどの近代絵画や、アメリカの現代美術に影響を受ける。繊細でありながら、不完全で不均衡なフォルムを特徴とした人物画やパステル画、動物を描いた油彩作品を制作。目に見えない事物や、人の心の闇と痛み、そこから滲み出る光を表現する。
銀座蔦屋書店や新宿髙島屋、名古屋松坂屋など個展を多数開催。月刊Art Collector’sの「特集完売作家」にも、2020年と2024年、2025年に掲載された。
海外では、2008年よりNYのギャラリーでも多くのグループ展に参加し、 2011年にアメリカのポートランドにあるHellion Galleryでも個展を開催した。ART FAIR TOKYOには12回出品。2025年に関口美術館に作品がコレクションされ、これまで台湾、北京、上海、シンガポール、NYなど海外のアートフェアにも出品している。
桐野夏生氏を始めとする著名作家や芥川賞作家など7冊の装画に起用された他、Netflixドラマ「全裸監督」や日本アカデミー賞受賞映画「ミッドナイトスワン」など、7つの映画やドラマなどの劇中で登場する作品にも大河原愛作品が抜擢された。2020年にはBSフジテレビ「ブレイク前夜」に出演。 2024年には朝日新聞土曜日朝刊の連載「フロントランナー」でも紹介されるなど、国内外で注目を集めている。
この度高島屋では、大河原愛展を開催いたします。不完全と不均衡の往来を孕む美しい人体の表現で、今日まで国内外から高い評価を得ている大河原愛。皮膚の下から浮かび上がる骨格や視線、繊細でありながら大胆なタッチで綴り、感情の一つ一つを裏付けるかのような色彩の一線。そのどれもが、この世界の現実の中で、言葉になることのできないまるでピーズのかけらのような情感を慈しみ、昇華された一筆と一滴により、我々の眼前にうつしだしていきます。
今展では、エンコースティック技法で織りなす抽象表現と具象表現を組み合わせた油彩、独自の技法の支持体(紙)にパステル・木炭で描いていくミクストメディア、コラージュなどによる作品を展観いたします。
「鼓膜に残る静寂を優しさに変えるすべについてII」とは、時に、このような世界の現実に打ちひしがれ、震える我々すべてであり、「温もり」とは、慈悲を纏った希望の光でもあります。絵画を通し、性別や人種、宗教を超え、すべての生きとし生ける生命に一遍の光の如く描かれた今展における一筆の軌跡をこの機会にぜひご高覧賜りますようご案内申し上げます。
高島屋美術部